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ようこそ!自然栽培農家のベリー水野です。
この4〜5年で急速に浸透してきた『オーガニック』市場。
しかし、そもそも「オーガニックってなんぞや?何だか良いものというイメージはあるけど・・。」と、実はあまりオーガニックの意味を知らないという人は意外と多いかと思います。
今日は、そんな方々に巷のオーガニック食品や製品・青果への知識・理解を深めて頂くための記事を以下にしたためました!
そもそも【オーガニック】ってどういう意味?
オーガニック(organic)とは、欧米から来た言葉で『有機的・有機栽培』という意味です。
野菜や果物だけではなく、衣食住のシーン全てにおいてこのオーガニックというワードは使われていますので、皆さんも色々なお店で目にした事があるかと思います。
では、有機栽培とはどのように「良い」ものなのでしょう?
有機栽培について
有機栽培とは、農薬や肥料や除草剤を使わず動植物の糞尿や堆肥を使った有機的な農法を一般的には指します。
日本では認証制度を公で持っている【JAS有機】が有名で、皆さんの中にもJASマークの貼られた果物や野菜を八百屋さんやスーパーで見た事があるという方は多い事でしょう。
要するに、「農薬や化学肥料などの化学的なケミカルを基本的には使わない」栽培方法である為、環境や人に優しくて良いというように捉えられているのが現状です。
では、私が取り組んでいる自然栽培/自然農法と有機栽培の違いはどこにあるのでしょうか?
以下で解説します。
オーガニック(有機栽培)と自然栽培/自然農法の違い
有機JAS=完全無農薬ではない!?
そもそも【オーガニック】ってどういう意味?の章でお話し致しましたが、有機(オーガニック)とは、日本ではJASで認証された農家さんの生産する農産物を指すのが一般的です。
生産物のパッケージに認証マークが付いて、初めて「これは有機栽培の商品です!」と公言できるのです。
認証マークがないと、”自称”有機栽培農家が出てこないとも限りませんからね。
でなんですが、この有機JASの認証基準にスポットライトを当てますと以下のような記述が出てきます。
以下、農林水産省『はじめての人のための有機 JAS 規格』より抜粋 http://www.maff.go.jp/j/jas/jas_kikaku/pdf/hajimete-2601.pdf
*画像が見づらくてすみません・・。上記農林水産省のURLから入ると【2−13】ページのスクショです。
こちらを見て、「あれ?農薬、使っている??」って思いましたよね?
そう、JAS有機は定められた農薬は使って良いことになっているんです!
有機JAS=完全無農薬ではない。
これをどう捉えるのかは個々人の判断に委ねるとして、
では、自然栽培/自然農法は?という本題に入っていきたいと思います。
自然栽培/自然農法とは何?
1930年代に福岡正信さんや岡田茂吉さんら自然農法先駆者の方々の日本での活動から始まり、「自然界を壊さず自然を模して作物を栽培する自然農法がこれからの時代に必須である」と唱えられるようになりました。
近年では、上記の自然農法を川口由一さんや木村秋則さんが「自然栽培」という言葉に変え、その思想を現代に適したものにしながら世に広める活動をなさっています。
この自然農法と自然栽培は言葉は違えどルーツは一緒で、要するに「自然界を尊重した上で、自然と人とが調和した農法をやりましょう」と言う思想が軸になっているのですね。
この思想が軸にある為、自然栽培/自然農法というのはもちろんの事自然を害する農薬は一切使いませんし除草剤も化学肥料も使いません。
まとめ
オーガニック(有機栽培)、自然栽培/自然農法について自然栽培農家という目線から説明をさせて頂きました。
なるべく偏りがないように心がけたつもりです。
私も東京に住んでいる頃の数年前からオーガニック・自然栽培・自然農法の農産物を購入していた”コア消費者”です。(現在は生産者でもあり消費者でもある)
元を辿ればオーガニックも自然栽培も自然農法も「世のため人のためになる農法を!」という意味では志は同じなのだと思っています!
その先人の想いを踏まえた上で、物理的にどのように取捨選択していくかは消費者の皆さんの個々の判断になってきます。
私も生産者という立場で環境や人や自然により良い作物づくりをこれからも果たしていきますし、消費者という立場でもより自然や環境にとって良いものを選択し購入することで、より良い活動をしている方々を”消費という形で応援”し続けていけたらと思っています。