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肥料をやらなくて作物は育つの?

ようこそ!自然栽培農家のベリー水野です。

表題の「肥料をやらなくても作物は育つの?」という疑問。多くの方がお持ちのことと思います。

何故なら、これは私が東京で市民農園を借りて家庭菜園をしていた3年前から始まり、能登に移住して農家になってからも周りの栽培者(肥料・農薬を使う)の方々に何度も何度も言われてきたセリフだからです。

結論から言いますと、「育ちます」
むしろ、「肥料を与えないと作物は育たない」という考え方は既に少し古いです。

 

それでは、ここからは肥料を与えなくても作物は育つ理由を、私の4年間で得た【自然栽培実践】の実体験を交えてお話ししたいと思います。

 

「肥料(化学肥料・動物性堆肥)をやらなくて作物が育つわけないじゃないか!」はもう古い!?

1930年代から日本で始まった自然農法の先駆者の方々の自然農法普及の地道な活動が実を結び、近年では自然農法/自然栽培の農家が少しずつではありますが以前よりも増えてきました。
私もそのひとりな訳ですが、そのような全国各地に散らばった自然栽培農家の方々の活動や販促の甲斐があり、各自然栽培農家の皆さんの地元で自然栽培を信じていなかった方々に、「肥料や農薬を使わなくても作物はなる」という”間違いのない事実”を知らしめる事となりました。

 

私の住む石川県羽咋市でも、行政や農協(JA)が自然栽培を推奨している事が相乗効果となり、私の畑の周囲の人達はもはや「肥料をやらなくても育つんかいね?」という質問をしてくる事はなくなりました。
だって、肥料をやらなくても私が皆さんの眼の前で開墾した痩せた畑でジャガイモ・里芋・いちごがそれなりの大きさで実ったという事実を皆さん目撃していますからね!
まさに「百聞は一見に如かず」

 

土壌の微生物が鍵を握っています

では、「肥料をやらなくても完璧に作物は育つのね!」と思っている読者さんにお答えします。
「いいえ、そんなに自然栽培は簡単ではありません」

 

マニュアルが存在しない自然栽培

自然栽培/自然農法は、自然界をお手本として常に《観察・分析・改善》が求められる、とても複雑な農法です。

慣行栽培のように「◯◯の時期に◯◯(肥料)を何回与えて、◯◯の頃と◯◯の頃に◯◯(農薬)を何回散布する」というマニュアルがありません。

ですから、作物の特性と畑の性質をよく調べた上で、あとはそれぞれの作物とその畑が相性が良いのかどうかを栽培しながら知っていったり、この時にこうしたらこうなったから(失敗/成功含め)、次回はこうしてみよう!と経験から次回の対策や方法を自分自身の感性主導で編み出していくのです。

畑(土壌や環境)は子供と同じで、一つとして同じものは存在しません。「○○さんの畑で○○はたわわに実った!」からと言って、自身の畑で同じ成果になるとは言い切れないのです。まさに『子育てそのもの』!

 

中々一筋縄ではいかない複雑な農法、だけどとてもクリエイティブ(創造的)です!

 

自然が大好きで、自然や地球と共存・調和していく道に信念を持っていて、自然界には人智の及ばない驚くべきシステムが存在するという思想を受け入れる事ができる人ならば、私のように楽しみながら自然栽培をする事ができるかと思います。

 

 

肥料の代わりに自然界で活躍している小さな乳母たち

山や森の土を思い出してみて下さい。
どのようなイメージが浮かびますか?

ふかふかしていて黒くて、腐葉土や枯葉が上にたくさん重なっていて、そしてそれを踏みしめてみると何とも言えない芳香が漂う…。

こんなイメージが浮かんできたという方は多いのではないでしょうか?

そう、自然界にある”本来の健全な土”とはこういう土なんですね。

このような土には目に見える虫はもちろんの事、目には見えない微生物たちが数えきれない程存在しています。
要するに、”生きた土”です。

この生きた土に太陽の光・適度な水分が揃えば、植物は人の手や肥料を加えずとも立派な樹木や果樹にまで成長してくれます。

これを畑作りにも応用させるのが自然栽培です。

農薬をやってしまうと生き物はほぼ全滅してしまいますので農薬はもちろんやりません。
土をふかふかにする為に活躍してくれる微生物たちの居心地が良い環境にする為に、人によってはその畑に生える草を刈らずにそのままにしたり、刈ってもそのまま土を覆うグランドカバーに見立てたりします。

自然栽培にとっての”肥料”という考え方は、いかに多くの微生物たちが土壌にいてくれるかという考え方とほぼイコールで結ばれます。
微生物=肥料なんです。

他にも、自然栽培の最重要テクニックとして「大地の水と空気の流れを本来の自然界のような健全な状態に回復させる」という開墾時に必ずやらなければならない作業もあったりと、まるで自然界そのものと対峙するような大変奥が深い農法となります。

 

まとめ

肥料をやらなくても作物が育つ理由をお伝え致しました。

自然界を観察することで人間にとって当たり前だと思い込んでいた概念が覆される。

そんな自然の深淵さを取り入れた農業『自然栽培』。

 

是非皆さんのガーデニングや家庭菜園にも部分的に取り入れてみて下さい!きっと常識だと思っていた事がひっくり返ってしまう事でしょう( ^ ^ )

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 





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